子供の頃
子供の頃、親にカミオンを買ってもらった記憶がある。
それが始まり。
もともとは学校でデコトラが流行っていたのだが、一時の流行なのでそういったものはすぐに飽きられる。
でも自分はなんだかんだでナマのナイトシーンに出会えたからここにいると思う。
記憶に残る親子がいる。
一昨年のこと。
虎鬼船団のイベントで初めて写真集をテント販売した。
なんにも用意していなくて校正刷りをラミネートしていただけ。
他に何もなし。
A4の紙に「珍しい1枚あります。 1500円」と書いていた。
パッと見は何かよく分からない。
机の上にサンプル1冊置いてお客さんを待っていた。
ポツンとアートトラックの写真集が1冊。
むちゃくちゃ貧祖。
顔見知りもたくさん来てくれたし、当日顔見知りになった人も多かった。
でも一番印象的だったお客さんがいる。
それは一組の母子連れ。
小学生中学年ぐらいの男の子と50近い(失礼!)母親。
二人ともこういったイベントに来るのは初めての様子だった。
男の子の方が写真集に興味を示しペラペラめくりながら「スゲー」だの「オー」とか。
~喜んで~といいたくなるような状況。
ひととおり見ると男の子が「コレとコレ」と言って2枚の写真を指差した。
すると母親が「じゃあ2枚で3000円ね」とお札を3枚・・・・。
慌てて「いや違います。 これ1冊で1500円です」と遮った。
自分の作ったポップが誤解を招いたのだ。
子供が欲しいもの・・・・親にとってその価値がわからなくても買ってやりたいもの。
3000円は高い。
それも写真2枚で。
でも子供が欲しいと言うからたまには買ってやる。
毎度毎度だと甘やかしちゃうからダメなんだけど、たまにならいい。
勝手な想像だが、初めてのイベントでたくさんの飾ったトラックを見て、記念に写真集を買ってもらって男の子にとっては最高の一日だったのかもしれない。
小学生の頃、親に買ってもらったカミオン。
親にとっては価値わからないもの。
でも子供にとってはそれが始まり。
あの時の男の子が自分のヘンな写真集がきっかけでこの世界を盛り上げてくれるような人物になったら泣くな。
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