20070602

ニューシネマパラダイス

 時は第二次世界大戦終了直後。
 イタリア、シチリアを舞台に、映画技師アルフレードと彼に憧れるサルヴァトーレ少年の友情を描く。
 始まりは1980年代のローマ。
 映画監督として成功したサルヴァトーレは「アルフレードという人が死んだ」という伝言を受ける。

 アルフレードという名を聞いてサルヴァトーレは故郷のシチリアでの記憶が蘇える。
 大衆の最大の娯楽が映画だった時代。
 村にたった一つしかなかった映画館で繰り広げられる人間模様、友情を画く。

 当時、トトと呼ばれていた少年サルヴァトーレは母親と妹との3人暮らし。
 父親は戦後もロシア戦線から帰還しなかった。
 ある時、トトは母親から買い物を言いつけられ、その代金で映画を見てしまい、母親にひどく怒られた。
 幼いトトを魅了したのは映画館(パラダイス座)の映写室であり、魔術師のように映写機を操る映写技師のアルフレードだった。

 村の人々は パラダイス座で上映される喜劇に笑い転げ、メロドラマに涙し、映画を心の底から愛していた。
 トトはいつも映写室に入り込む機会を窺っていた。
 しかし、アルフレードはいつもトトを映写室から追い出そうとする。
 その頃の映画フィルムは可燃性で子供には危険だったからだ。
 だが、トトは諦めず、アルフレードを巧妙な取引をして映写室に入り込んだ。

 ある日、映画の上映中に可燃フィルムに火が点きパラダイス座が炎に包まれた。
 アルフレードは助け出されたものの火傷がもとで失明してしまう。

 パラダイス座は再建されたが映写技師のアルフレッドは仕事が出来ない。
 だがアルフレッドから映写技師としての技術を会得していたトトは新しい映画館の映写技師となる。


 ラストシーン
 アルフレードがサルヴァトーレに形見として残したフィルムに映し出されたのは・・・・。

 
1990年アカデミー賞最優秀外国映画賞受賞
1990年ゴールデングローブ賞最優秀外国語映画賞受賞
1989年カンヌ国際映画祭審査員特別賞受賞
1989年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞最優秀音楽賞受賞

監督・脚本 ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽 エンニオ・モリコーネ